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ごぞんじですか? DOHaD 説

赤ちゃんの未来を見つめて

ごぞんじですか? DOHaD 説

21 世紀最大の医学学説とも言われているDOHaD説*
なんだかむずかしそう?と思う人も多いかもしれません。
でもこれから赤ちゃんを産む人にとっては、とても身近で重要な考え方。
おかあさんから赤ちゃんに贈る最初のギフト、産育食を知る入り口がここにあります。

母体の栄養状態がその子の生涯の健康に影響する?

イギリスのデヴィット・バーカー博士らが、出生時体重と心臓疾患発症のリスクに関連があることを見出したのが1986年のこと。
心臓病をはじめとする成人病の素因が胎児期や乳児期に作られるというこの説は、その後の研究によって支持されるようになり、現在ではDOHaD説*という、より広い概念へと発展しています。
この説では妊娠~授乳期のおかあさんの栄養状態は、赤ちゃんのその後の生涯に渡る健康に影響を及ぼすとされています。
つまり、妊娠~授乳期の「産育食」はとても大事な意味を持っているのです。

正しい知識と広い視野で、リスクを回避しよう

でもこれを聞いて少し不安になったおかあさんもいるかもしれません。
「おなかの赤ちゃんにちゃんと栄養が足りてるのかな?」、「体重が少なく生まれた子は病気になりやすいんだろうか?」。
赤ちゃんのことを思うと心配は絶えません。
もちろん妊娠~授乳期に低栄養状態であった赤ちゃんがみんな、将来、成人病を発症するというわけではありません。
しかしデータが示すとおり、”なりやすいんだ” ということをおかあさん自身が意識して、正しい知識を得た上で赤ちゃんの一生をスタートさせてあげることはとても大事なことです。
成人病の主要因は「遺伝」、病原体などの「外的要因」、そして食生活や運動習慣を含む「生活習慣」とされています。
中でも生活習慣は、小児期にその基本が身につくといわれています。子どものうちから健康的な生活を身につけることで、生涯に渡っての発症リスクを回避できると期待できます。

よい食習慣は、生まれてくる赤ちゃんへの何よりのギフト

妊娠、授乳期はおかあさん自身の食を見直すチャンスでもあります。バランスよく規則正しく食べることは、赤ちゃんの今後の健やかな成長、豊かな人生の第一歩といえます。そしておかあさんがこの時期に得た食事の習慣や工夫は、その後の家族の食生活にも活かされます。
食の知識や食を選ぶ力、食べることを楽しむ心を、今から家族で一緒に育んでいく。DOHaD 説*はそんなしあわせな「産育食」への気づきの入り口となるでしょう。
家族みんなの”いただきます”をあなた自身が大切に思えてきたら、それは新しい命への何よりのギフトになるのではないでしょうか。
*「DOHaD とは、胎芽期・胎生期から出生後の発達期における種々の環境因子が、成長後の健康や種々の疾病発症リスクに影響を及ぼすという概念」
日本DOHaD 研究会ホームページより
http://square.umin.ac.jp/Jp-DOHaD/