妊娠初期のつわり。なぜすっぱいものが食べたいの?

月とみのりアンテナ

妊娠中、とくに妊娠初期・つわりの時期に「なぜか酸っぱいものが食べたくなる」とよく聞きます。レモンまるごと1個いける!すっぱムーチョが止まらない!酢の物しか食べられない…

なぜ妊娠すると、酸っぱいものにとりつかれてしまうのでしょうか?

「妊娠によるホルモンや体質、環境、精神的な変化によるものなのでしょう。
酸味のあるものや冷たい水分は、つわりの時の胸やけや口の中のネバネバした感じをさっぱりとさせてくれるからかもしれません。」

確かに、つわり中は口から胃にかけて何だかもやっとした吐き気に覆われています。
それが片時も消えないのが、つわりのつらいところ。
レモンのスッキリしたさわやかさは、このつらさを和らげてくれますよね。
キュッとすっぱいくらいがちょうど良く感じるのは、そのせいなのかも。
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「すっぱいものを食べることは、
[1]疲れの回復を早めるクエン酸が補える、
[2]かんきつ類の果物はストレスを緩和したり、鉄の吸収を助けるビタミンC源になる、
[3]オレンジは貧血予防に効果的な葉酸が豊富、
など妊婦にとってプラスになることが多いといえます。」

おお!つわり中に限らず、かんきつ類は妊婦の強い味方なのですね。
お酢を使った料理や酸っぱいフルーツは、つわりの時にも比較的食べやすい、お助けメニューだったりするもの。
食べられるものが少ない時期、しかも体にいい!なんて、これはもうオレンジとグレープフルーツだけ食べていたら良いんじゃない!?
…なんて思ってしまうのですが。

しかし。

「かんきつ類のジュースはビタミンCや葉酸が多いので、妊娠中は、毎日コップ1~2杯飲むのを習慣にしてもよいでしょう。
それ以上の摂取は糖分のとり過ぎになるので、つわりがおさまったら、目安量を守りましょう。」

確かに、ジュースはお砂糖が多そう!お酢も摂りすぎると胃を荒らすのが心配です。
何もしなくても胃のあたりがモヤモヤするつわり期、お腹の赤ちゃんのためにも、身体に負担をかけ過ぎるのは避けたいところです。
他に何も食べられない時期は程よく取り入れて、つわりを抜けたら摂取量を見直すべし、ということですね。
その点では、ジュースだけでなくフルーツも「果糖」という甘みのおかげで甘酸っぱいわけで…

「果実としての目安量は1日200gくらいです。グレープフルーツなら大1個、オレンジなら1個半くらいに相当します。」

なるほど!なにごとも摂りすぎはダメなのですね。
でも、「グレープフルーツの大きいの一つまたはオレンジ1個半」であれば、意外と量もあります。1日の量を小分けに切って冷蔵庫などに用意しておき、つわりの波を読みながらタイミング良く口にすれば、気分転換にも栄養補給にもつなげられ、一石二鳥かもしれません。

でも、つわりの真っ最中なら多少のオーバーに罪悪感を感じすぎないように。つわりが終わったら、バランス良く食べることでおかあさんと赤ちゃん、両方の体を大切にしましょう。

 

そもそもつわりとは何なのか?はこちら。
・産育食ラボvol.2「つわりのなぜ?どうすればいい?

つわりの吐き気をしょうがが和らげてくれるかもしれない、というお話。ご存知ですか?
つわりに効く!?しょうがの吐き気を止める効果

妊娠初期にかかわらず、食べづらい時はあるもの。
だからこそ、食べられる時には産育食レシピで、母体と赤ちゃんにいい栄養を摂りたいもの。
ショウガ×バナナでつらい時期にもつわり対策レシピ、用意しました!ぜひ試してみて。

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